フルタイムで仕事をしている場合の障害年金に関するQ&A
- Qそもそも仕事をしている人は、障害年金をもらえないのではないですか?
- Q仕事をしていることは、障害年金が受給できるかどうかに、何の影響もないのですか?
- Qフルタイムで仕事をしていると、障害年金の受給は難しいですか?
フルタイムで仕事をしている場合の障害年金に関するQ&A
Qそもそも仕事をしている人は、障害年金をもらえないのではないですか?
A
障害年金の受給要件の中に、仕事をしているかどうかという基準はないため、仕事をしている方でも障害年金をもらえる可能性があります。
ただし、障害年金をもらうためには、3つの要件を満たしている必要があります。
1つ目は、初診日要件です。
つまり、今の傷病について、初めて医師の診察を受けた日を特定できるかという問題です。
2つ目は、保険料の納付要件です。
原則として、初診日の時点で保険料納付の要件を満たしていないと、障害年金の申請はできません。
3つ目は、障害の程度です。
国が示している障害の程度に関する基準を、満たしているかどうかが審査されます。
Q仕事をしていることは、障害年金が受給できるかどうかに、何の影響もないのですか?
A
障害の程度の要件で、考慮要素になります。
例えば、精神系の疾患で、障害年金の申請をする場合、「その疾患によって、労働が著しく制限を受ける」という事情が必要になる場合があります。
こういったケースですと、何の問題もなく就労できている場合、「労働が著しく制限を受けている状態」とはいえないと判断されてしまう可能性があるため、注意が必要です。
Qフルタイムで仕事をしていると、障害年金の受給は難しいですか?
A
フルタイムで仕事をしていても、障害年金を受給できる場合があります。
例えば、目の障害や耳の障害などは、検査による数値によって、障害の程度が判定されるため、就労ができているかどうかによって、障害年金の受給が左右されにくい傾向にあります。
他方、例えば精神系の疾患などは、検査による客観的な数値の測定が難しい場合があります。
その場合、「フルタイムで就労できているのだから、精神面での障害の程度は重くない」という認定がされやすくなってしまいます。
他にも、神経系統の障害、呼吸器疾患による障害、心疾患による障害など、内科系の疾患については、検査による客観的な数値の測定が難しい場合があるため、フルタイムで就労できているという事実が、障害年金の審査を厳しくする要因になり得ます。
フルタイムで就労している方で障害年金をお考えの方は、まずは一度専門家に相談されることをおすすめします。